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群馬県で医療産業廃棄物を適切な業者に依頼する方法

医療産業廃棄物の処理は他の廃棄物の処分と違って厳しいルールを守りながら処分に気を付けなければいけないです。そこで医療機関で勤める方々が医療産業廃棄物収集運搬業者に依頼する時、必要だと思える内容をまとめてみました。

先に医療産業廃棄物とは何かについて再認識をしてから全体の流れを理解していきましょう。

医療産業廃棄物とは

医療機関から排出される廃棄物のうち、人体に感染などの危害を与える恐れがあるため特別な管理が必要だと認められる廃棄物(感染性廃棄物)と在宅医療に関わる医療処置によって排出される廃棄物を医療廃棄物と言います。

医療廃棄物の中には必ず業者に依頼をして処分してもらわなければいけない物があります。そして業者として作業を行うためにはいくつかの条件が必要です。

収集運搬業者に必要な条件

医療関係機関で医療廃棄物として排出される産業廃棄物の中で感染性廃棄物を収集運搬するためには、特別管理産業廃棄物の講習会を受講し、修了証を取得することが必要です。しかし、修了証を取得するためには特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。

なお、医療産業廃棄物を不法投棄した場合、5年以下の懲役または1千万円以下の罰金(法人においては3億円以下の罰金)若しくはその両方が科せられますので、しっかりと条件を満たした業者に依頼をして処理することをおすすめします。

群馬県内でその条件を満たしている業者は次の通りです。

群馬県内で対応できる業者5社

群馬県内では医療産業廃棄物を収集運搬ができる特別管理産業廃棄物収集運搬の許可を得ている業者は133社(2024年7月31日基準)がいて、その中でインターネットで検索してホームページから問い合わせができる業者を5つまとめました。

  • 環境トレジャー株式会社:群馬県前橋市
  • 株式会社セオス:群馬県邑楽郡
  • 株式会社エイ・シー・シー群馬:群馬県高崎市
  • 株式会社鴇商:群馬県館林市
  • 株式会社ECO.NOE:群馬県太田市

その中で特別管理産業廃棄物収集運搬業許可証、産業廃棄物収集運搬業許可証、一般廃棄物収集運搬業許可証をすべて取得している企業は群馬県前橋市の環境トレジャー株式会社です。

医療産業廃棄物の種類について

医療関係機関から排出される患者の血液や体液が付着している注射針や積み紙、またはレントゲン定着液、レントゲン現像廃液、血液検査廃液、廃血液(凝固していない状態のもの)、アルカリ性廃液やクロム硫酸等の酸性の廃液、ワックス剥離、ホルマリン等は産業廃棄物に含まれていて、包帯、ガーゼ、紙くず類、木くず、使い捨て製品の箱や袋、脱脂綿、リネン類、実験動物の死体などは一般廃棄物に含まれます。

なお、在宅医療機関から排出される注射針、注射器、輸液ライン、カテーテル、プラスチックバッグ類(点滴バッグ、APDバッグ)等は一般廃棄物です。

医療産業廃棄物は業者に依頼したときに作業の流れがすべて同じなので、一度目を通しておきましょう。

医療産業廃棄物の処分する流れについて

特別管理産業廃棄物収集運搬の作業依頼流れ

医療機関の担当者は、廃棄物を処理する際に、特別管理産業廃棄物収集運搬の許可を持つ業者に問い合わせを行います。問い合わせは業者のホームページや電話で行い、廃棄物の種類や量を伝えて単価契約を結びます。

契約内容が合意された場合、廃棄物の保管場所を業者に伝えます。業者は医療産業廃棄物専用のトラックでスケジュールに従い現場に向かいます。

廃棄物を積んだトラックは特別管理廃棄物の処分場へ運ばれ、処分場の指示に従って廃棄されます。この際、重量の確認が行われ、正確な処分費用が確定します。その後、業者から医療機関へ請求が行われます。

同じ業者に2回以上依頼する場合、マニフェストを記入し提出することで、次回以降の依頼がより簡単になります。

マニフェストとは?

産業廃棄物を排出する事業者が廃棄物の処理を外部に委託する際に交付する専用の伝票のことです。別名産業廃棄物管理票とも呼ばれるマニフェストは、排出事業者が産業廃棄物の処理の流れを自ら把握し、不法投棄の防止等適正な処理を確保するために使用します。

処分の流れの中で、マニフェストは非常に重要な役割を果たします。医療機関は、産業廃棄物を収集運搬業者に引き渡す際、マニフェストを交付する義務があります。マニフェストには、廃棄物の種類、量、運搬先、処分方法などが詳細に記載されており、これに基づいて廃棄物の追跡が行われます。業者は廃棄物を処分場へ運び、処分が完了した時点でマニフェストの各項目に処理結果を記入します。この記入済みのマニフェストは、最終的に医療機関に返送され、これをもって処理が完了したことが確認されます。

処分が完了した後、医療機関は一定期間、マニフェストを保管する義務があります。これは、後日に不法投棄や処理不備などの問題が発生した場合に備えるためです。通常、保管期間は5年間とされています。マニフェストの管理が適切に行われることで、廃棄物の適正処理が保証され、環境保全にも寄与します。

医療産業廃棄物の処分には、法令に基づいた厳格な手続きが求められます。これにより、不適切な処理から生じる環境汚染や健康被害を防ぐことができるのです。医療機関の担当者は、これらの手続きを理解し、適切に実行することが求められます。業者との連携をスムーズに行うためにも、マニフェストの正しい記入や管理が不可欠です。適正な処理を実施することで、医療機関としての社会的責任を果たすことができます。

このように、医療産業廃棄物の処分は多くのステップを経て行われますが、その一つ一つが環境保護と安全確保に直結しています。医療機関の担当者は、これらの流れを把握し、適切に対応することが求められます。

環境トレジャー株式会社の五十嵐経世です。 私は遺品整理士(資格番号 ISO6149)も含め、仕事では常に現場に立ち、お客様のご要望にしっかりと耳を傾け行います。